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これ本当に子供向けか?【感想】クレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望

 

クレヨンしんちゃん映画における初期の名作といえばヘンダーランドがよく挙がるが、この雲黒斎の野望も相当すごい作品だ。 

 

脚本にしろ演出にしろ、映像表現であすら子供向け映画とは思えない力の入りようである。大人が見ても楽しめるし、むしろ大人の方が受け入れやすい作品ではないだろうか。

 

余談になるが、子供向けのアニメが劇場版になると深いテーマ性を持ったり大人にしかわからない演出が含まれる様になるのはなぜだろうか。

個人的には好みなのだが、この作品を含むクレヨンしんちゃん映画や、ポケモンのミュウツーの逆襲なんかも良い例ではないかと思う。

基本的に映画館には親子同伴で来るため、親を同時に楽しませる意図があるのか、単に劇場版で脚本に気合が入ったのだろうか。

 

話が逸れたが、以下にあらすじと感想を書いていきたいと思う。

 ※ネタバレ要素ありなのでご注意ください。

あらすじ

30世紀の未来のタイムパトロール隊員であるリング・スノーストームが、タイムマシンに乗って時空間をパトロールしていたところ、戦国時代に何らかの異変が生じていることを感知。調査に向かう彼女だったが突然、謎の時空魚雷の強襲に遭ってしまう。なんとか攻撃を振り払うも不時着した場所は、作中で「現代」に当たる野原家の地中深くであった。
タイムマシンの故障により身動きも取れず、タイムパトロールと連絡も取れないリングは、地中から緊急非常用のマイクロマシンを使い、野原家のペット・シロの体を借りて、野原家の3人とコンタクトをとり、戦国時代に何らかの異常が発生している事を伝え、共にその原因と解明に向かうことに。野原一家3人は万能ジャージ(タイムスーツ)に着替え、緊急用の3人乗り球体型タイムマシン(使い捨て)に乗り込み、16世紀の戦国時代へとタイムスリップする。*1

 

 

SF映画なのか

メインテーマは戦国時代へタイムスリップした後の冒険や戦いと思われがちだが、この作品の本質的なジャンルはSFだと思う。

戦国時代での時代劇要素にも多くの尺が割かれているのだが、そもそものきっかけや最後に決着をつける場面ではSF要素が強く反映されている。

 

そのSF要素だが、それなりに凝って展開されている。鑑賞にあたりSFに対する深い理解は必要ないのだが、一般的な人が備えている知識であればすんなり観られる程度のわかりやすさを保ちながら、丁度良いレベル感で細かい描写が挟まる。

例えば現代へ戻り一人だけ着替えなかったみさえの服装が時間差で変化する点や、第七沈々丸を吹雪丸の先祖に渡しに行く場面。

実際の物理学に忠実ではないと思うのだが、「なるほどー」と思わせるくらいには気を使われていると思う。

 

しかし、これは鑑賞する人間が"大人"である場合の話だ。この作品はSF要素として主にタイムトラベルやタイムパラドックスをテーマとして扱っており、これらの概念について当時劇場へ見に来た子供達は理解できたのだろうか。

ドラえもん映画を観ていればある程度の知識は備えられそうではあるが…

 

戦闘シーン

時代劇パートでの殺陣シーンは、相当力が入れられている。動きの作画はもちろん、刀の刃こぼれや馬の筋肉の躍動感など、非常に細かく書き込まれているのだ。

 

主に戦うのは吹雪丸なのだが、「負けたら命を取られる」感があり緊迫するような演出がされている。そして実際に、流血描写こそないもののあっさりと人が斬られおそらくは死亡している。

しんのすけですら、一人仕留めているのだ。それもあり、戦国時代では実にシリアスな展開がみられる。

 

また、敵幹部との戦いは恐ろしく、特にダイアナお銀との戦いはもはやホラーだ。完全にクレヨンしんちゃん映画であることを忘れ、トラウマを覚えた子供達も多いことだろう。

 

現代に戻ってからは、雰囲気が一転してギャグ多めの戦闘が始まる。

巨大ロボの戦闘なのでそれなりの迫力はあるのだが、少なくとも『命のやりとり』って感じはしない。

この雰囲気のギャップは、人によっては蛇足と感じるのかもしれない。

 

テンポの良さと、詰め込まれる要素

先に述べてきた様に、この作品にはSFの要素と時代劇的な要素が入り混じっている。雰囲気もガラッと変わるこれら二つの要素だが、詰め込んだ結果散らかっているという印象はなく、上手くまとめられていると思う。

 

本来は90分とちょっとの作品だが、少なくとも120分くらいの映画をみたくらいの内容の濃さを感じることができた。

にもかかわらず、ひとつひとつの描写のテンポが非常によいため、観ていて疲れるということもない。

最後に 

とにかくこの作品の魅力はギャップである。

戦国時代でチャンバラをしたり、異世界かと思う様な現代で巨大ロボットと戦闘したり、「本当に同じ作品か?」と思わせるくらいのギャップが楽しめる方であれば、概ね高評価な作品ではないだろうか。僕は楽しむことができた。

 

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