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IT系内容多めの雑記ブログ(にする予定)。アニメとか漫画の感想も書きます。

深く考えるほどに切ない【映画クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん】

いやー、評判通り面白かった!近年のクレしん映画では群を抜いて楽しめたと思う。まあ、公開当時に劇場にも見に行ったけど。

 

何となくいつもと雰囲気違うなと思ったら、脚本はあの「グレンラガン」や「キルラキル」と同じ中島かずき氏が手がけている。ロボットものということで、グレンラガンを意識した演出とかが随所に見受けられる作品。

キッズ達と同伴する親御さんに加え、その辺りのアニメファンにも門戸を開き新しいターゲットを開拓した作品(と思っている)。 

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引用:(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』より

あらすじ

ギックリ腰で腰を痛めたひろしは突如現れた謎の美女に連れられ、マッサージも兼ねてエステの「無料体験」を受けることに。
エステを終えて家に着いたひろしだったが、そこで自分の体がロボットになっていることに気づき、ビックリ! ロボットになった自分を前に警戒心むき出しのみさえに対し大喜びのしんのすけ。
そんな中ひろしは、自分の体がロボットになった原因があのエステサロンであったことに気づく。それは、邪険に扱われる日本の弱い父親達の復権を企てる『父ゆれ同盟』の恐るべき陰謀だった。
「家族は、オレが守る!!」
崩壊寸前のカスカベを前にロボットになったひろし=ロボとーちゃんが、しんのすけと共に立ち上がる。

((((クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん - Wikipediaより))))

 

以下、ネタバレ感想とか。

 

いつもに増して大人が楽しめる

冒頭は、クレヨンしんちゃんではお馴染みの劇中劇であるカンタムロボの戦闘シーンから幕を開ける。

劇中のパイロットであるジョンくんの年齢的が絶妙であるというジョークや、グレンラガンを彷彿させる演出(セルフパロディに近いかも)で、年齢層高めでも楽しめそうな雰囲気を悟ることができた。

そもそも、カンタムロボってパイロットいたんだ。

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引用:(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』より

 

その他にも、劇中散りばめられるギャグやパロディの元ネタも、大人向けなものが多かった印象。もちろん、面白い。

五木ひろしロボットは、劇場に一緒に来た親御さん向けのネタなのかもしれないが視覚的にも面白く、子供達にもウケたのではないかと思う。

 

あとはちちゆれ同盟のくだりも笑えた。典型的な冴えないおっさんが父親の威厳を取り戻すという同盟なんだけど、尻に敷かれるお父さんというのはよくギャグテイストで扱われるネタだ。

もちろん当人たちにとっては深刻な問題なんだろうけど、今作品でもギリギリ冗談に収まるくらいの描写を見せてくれた。この点、実際に同じ問題で悩んでいるお父さんたちはどんな気持ちで観ることになったのかが気になるところ。

絶妙にかっこよくないロボとーちゃんのデザイン

造形といい色味といい、何とも言えないデザイン。何か元ネタがあるのかな。

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引用:(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』より

あえてかっこよすぎない形で、むしろ歪でコミカルな印象を与えたことで悲壮感の演出にギャップが出て強化された気もする。これが中途半端にかっこいいメカだったら、みさえからの拒絶やシリアスになりすぎていたかもしれない。人間と機械の間で苦悩するロボコップみたいな。。

 

途中で実は量産型だったことが発覚するが、本人は全く気にしていなかった。

実は結構怖い話だと思う

人格をコピーされたコピー先が自分を本人だと思い込む展開。テイルズオブジアビスやSAOのアリシゼーション編で見た展開だが、どちらもシリアス極まりない末路を辿った。後者に至っては自分をコピーと認める事ができず精神が崩壊してしまう。

その点、ひろしの人格は途中こそ認めなかったものの、最後は消滅してしまう自分を受け入れ、オリジナルをオリジナルと認めるという精神の強靭さを発揮した。

 

表面化しているロボとーちゃんの自我は、忠実に再現されたプログラムなのか、本当に心を持つロボットだったのかはわからない。だけど彼にしてみれば、自分の意識と存在が消滅するということだ。

最初は認めていなかったものの、徐々に自分がコピーであることを受け入れ、なおかつ最後まで自我を保っていたと考えると、感じていたであろう恐怖は想像も及ばない。

 

自らの限界を察してオリジナルのひろしに父親としての役割を明け渡し、それでも最後まで気にしていたのは子供たちのことだった。ちょっといいやつすぎる気もするが、やっぱり野原ひろしはこうでなくちゃ。そしてその野原ひろしの人格が明確に死を迎える瞬間が公式の作品で描かれたということになる。

深く考えれば考えるほど切なくなるので、この辺にしておこうと思う。

しんちゃん、変わったよね

この映画に限った話ではないが、中期以降の劇場版におけるしんちゃんは、締めるところをしっかり締める傾向がある。昔はギャグで流すことが多かったね。この作品『ロボとーちゃん』にしてみても、クライマックスのロボとーちゃんとの別れのシーンではしっかりと涙を誘ってくれた。

昔のしんちゃんなら、「大好きな父ちゃん」 なんてセリフは言わなかっただろうな。例えば雲黒斎の野望でも、両親が物言わぬ玉にさせられた時でさえ全く動揺してなかった。

 

かつては強靭な精神力を持ち周囲の空気を全く意に介さない子だった彼は、いつの頃からか年相応の脆さと、空気を読む能力を発揮するようになってきた。

下ネタありのギャグアニメから、国民的子供向けアニメへと変遷ていく中で、しんちゃんの性格も変わっていったのかもしれない。この映画は劇場映画シリーズ22作品目ということで、22回も常軌を逸した体験をしていればたとえ5歳児だって性格が変わるものだということだろうか…

 

この変化は一概に優劣の問題ではなく、好みはあるだろうけど時代の変遷と共にキャラクターの像が変わっていくのは自然なことなんだろうな。もちろん好みはあるし昔の作風を懐かしむ声も多いけど、今のやる時はやるしんちゃんがあるからこそ、過去作品の味が引き立つというものだ。

 

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