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IT系内容多めの雑記ブログ(にする予定)。アニメとか漫画の感想も書きます。

【感想】心に残り続ける"別れ" 映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ

全部ではないですが、クレヨンしんちゃんの映画はだいたい観ています。個人的に思い出深いのは、

  • 暗黒タマタマ
  • ヘンダーランド
  • ブタのヒヅメ

あたりです。もちろん、度々傑作として挙げられるオトナ帝国と戦国第合戦も大好きです。次いでヤキニクロードあたりかな。

で、掲題のカスカベボーイズですが、未だに観たことがなかったことに気がつきました。"SHIROBAKO"で大好きになった水島努監督の作品ということもあり、DVDを借りてきたのです。

2004年の映画ですから、この物語について考察もされ尽くし感想もたくさん書かれてきたことと思います。ですが、思うところがありましたので拙いですが感想を書かせてください。

 

※まだこの映画を観ていない方でネタバレを気にされる場合はご注意ください。

  

 

別れの切なさ

一番最初に、この映画の最大の魅力であり多くの人が言及してきたであろう、"別れ"について。観たことのある方へは言うまでもありませんが、しんちゃんと映画の登場人物である"つばき"との別れです。

 

つばきちゃんはこの映画のヒロイン的役割を担うキャラクターで、とても可愛い。劇場版のクレヨンしんちゃんとしては珍しいタイプの性格をしており、魅力的に描かれています。また年齢層的にも珍しく中学生くらいとのこと。

魅力的だからこそ、途中で薄々気づく人も多いと思うんです。冒頭の演出から野原一家が西部劇調の映画の中の世界へ入り込んでしまったことは明白ですし、もしかしたら"つばき"は元々映画の登場人物かもしれないと。

何も思い出せないつばきから感じられるバックボーンの薄さ(「儚さ」と言い換えたいかも)や、過去が全く明らかにならない事からも徐々に勘付くわけです。そのため、終盤近くまでこの映画を見ると覚悟ができてきます。きっと"つばき"とは別れがくる。

 

終盤のシーン、映画の中から現実の世界に戻る場面は唐突です。そして現実の世界には、予想通りつばきがいません。それはいいんです。予想していましたから。まだ、慌てる時間じゃない。

 

そして、この映画はそのままつばきちゃんが再登場しないまま終わります。

 

 

……いやいやいや!ちょっと待って!普通もっとこう…あるだろう!?

 

つばきちゃんを思わせる後ろ姿だけ見えるとか、"ありがとう…"みたいな声だけ聞こえるとか夢の中でお別れを言いに来るとか!

百歩譲って、つばきちゃんが身につけていた髪留めだけ現実世界に持って帰るとか、後日談で映画の中の登場人物は平和に暮らしててつばきちゃんがしんちゃんのこと思い出すシーンとか!

普通期待するじゃないですか!あってもいいじゃないですか!?

 

しかし、この映画にはそういった演出が一切ありません。エンドロールが始まっても、ギリギリまで期待しますが、つばきは登場しません。"もう会えない"という現実だけが唐突に突きつけられ、それを感じた瞬間に切なさが胸を締め付けるわけです。

 

もう一つポイントとして、この時に辛い現実を突きつけられるのは"しんちゃんだけ"なのです。ひろしやみさえ、春日部防衛隊のみんなは淡々と"つばきが映画の中の人物"という現実を受け入れてしんちゃんを励ましてきます。

劇中でつばきに本気で恋をした描写があったのは、しんちゃんだけです。つまり、この映画を最後のシーンまで観てきてつばきを好きになった人は、しんちゃんに感情移入していると思われます。そして、しんちゃん(自分)以外の人物にはつばきを愛おしく思う気持ちがわからないのです。

 

この感覚は、何かに似ている。まるで、周りに自分しかハマっていないであろうマイナーなアニメやゲーム作品が、終わりをむかえてしまう様な瞬間。お世辞にも人気が出たとはいえず、続編は期待できない。事実上のお別れです。そういう作品に出会うことができた事は幸せなのだけれど、終わらせたくない気持ちでいっぱいになる。

カスカベボーイズは、そんな、味わいたいけれど味わうのが辛い気持ちを感じさせてくれる映画でした。

 

太陽が動き出す演出

この場面、ワクワクして鳥肌が立ちました。映画の世界のカラクリに気づいたシーンですね。映画の世界に閉じ込められ、時間が止まっているというのは明白なのですが、物語が進行する (時間が進む)という表現をする上で太陽を使うのは非常に効果的な演出だったと思います。

 

みさえの歌

耳について離れなくなりました。どうしてくれますか。

 

バイオレンスなシーン

劇場版のクレヨンしんちゃん作品の中でも、バイオレンスなシーンが多い印象です。序盤、酒場での乱闘シーンはコミカルさもありますが、徐々に暴力が激しさを増していきます。銃を発砲するシーンや、銃弾が人間に命中する場面すら描写されていました。また鼻血程度でしたが流血表現もありましたね。

黒幕が、銃ではなくムチを武器としてつかっていました(しかも超強い)。これは、しんちゃんや春日部防衛隊のメンバーが黒幕の攻撃を受ける展開上、銃を用いるとダメージが大きすぎるからですかね(ムチでも十分痛そうでしたが)。

 

変貌する春日部防衛隊のメンバー

春日部防衛隊のメンバーは、しんちゃんより一足先に映画の世界に取り込まれます。そして、それぞれの生活を手に入れるのですが、方向性は違えどみんな大人としての役割を持ちます。冒頭のシーンでしんちゃんたちが生々しいセリフで鬼ごっこをしていたのは、伏線だったんですかね。

そして、映画の世界で豹変したメンバーの中でも風間くんとマサオくんの演技は板についていたように思いました。特に、毒を吐き悪態をつきまくる風間くん。意外とああいうセリフも似合いますね(と、思うのは僕だけですかね)。

 

春日部防衛隊は終盤の見せ場があり、みさえは歌のシーンが強烈でしたが、ひろしはちょっと出番少なめだったのが残念。

 

悪役は変な顔になる

クレヨンしんちゃんの映画って、黒幕が最後までかっこいいままの作品はあまり多くないと思うんです。当てはまるのは、大人帝国のケンさんくらいかな。

暗黒タマタマのヘクソンとかヘンダーランドのマカオとジョマ(あいつらは最初からふざけてるな)とか、ブタのヒヅメのマウスとか。

だいたい、最後の場面で変な顔になるか最初からおかしい奴かのどっちかですよ多分。

その点この映画の黒幕は後者なのですが、顔芸がぶっちぎってましたね。

 

繰り返し観ることができるだろうか

ここまで書いてきて、カスカベボーイズが本当に良い作品だと再確認したのですが、もう一度観ることができるだろうかという疑問が残ります。

これは、作品として二度目以降の鑑賞に足るクオリティかという問題ではなく、この映画の切なさに何度も晒されることができるか、という話です。

クレヨンしんちゃんの映画の中には、大好きで繰り返し何度も観た作品がいくつかあります。このカスカベボーイズも、それらに勝るとも劣らない作品なのですが、、、

また観たい気持ちもあるんだけど、きっとまた切なくて悲しいと感じる。心に閉まっておきたい、でもたまにはこの作品で打ちひしがれるのも良いかもしれない。

そんな、不思議な気持ちにさせてくれる作品でした。

あ、切ない切ないばかり強調しちゃいましたが、クレヨンしんちゃん特有のコメディ要素もちゃんとありますよ!

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